6月28日付けのベトナム農業新聞にこんな記事があった。
「Mỗi năm, nông dân chỉ tiết kiệm được dưới 8 triệu đồng」
はて?と思う。
農家は収入の大半を貯蓄に回している?
「2011年に、ベトナム農業科学研究所がベトナム南部におこなった調査によると農家の平均年収は440ドル ベトナム平均の一人当たりGDPの約1/3にとどまっているという。」
このニュースから考えるとニュースをベトナムの農家は、その収入の大半を貯蓄に回していることになる。2011年から少しばかり農家の平均収入が改善して500ドル前後になっていると考えても、収入の6割を貯蓄していることになる。
曖昧な世帯収入と個人収入
問題は、この8tieuという数字が、農家個人なのか農家世帯なのかという問題なのであるが、、、
下記の記事をみても分かるとおり、
「2008年は各世帯で年間5,270万ドン(約2,635ドル)の所得しかなかったが、2010年には8,090万ドン(約4,045ドル)に増加した。平均年収440ドルというのは、個人の話で、通常の世帯は4~5人の家族がいるので、世帯としては2000ドル前後の所得があるのが普通なのである。
平均所得が最も低かったのはQuang Nam省で1世帯あたり年間4,200万ドン(約2,100ドル)、これにLai Chau省の4,600万ドン(約2,300ドル)が続く。最高はLong An省の1億1,400万ドン(約5,700ドル)。ただこの所得は高いものではない。農家の各世帯には通常4~5人の家族がいるからだ。Khai氏によると、現在農村では、農家のあいだでも所得格差が広がる傾向にある。」
8tieu(3万2千円)の貯蓄が世帯だと考えると、それほど不思議はない。
農家の生活費はどれくらい?
もし、一人当たりで8tieuもの貯蓄をしているなら、年間の生活費は2万円ほどになる。つまり、月に1660円、1日55円である。フォーが1杯でも40円くらいはする。
はて、そんなことが可能であろうか?と考えてみる。
「ニンビン省のある5人家族の稲作農家は毎年10トンの稲を生産している。経費を除いた純収入は720万ドン(約450ドル)。さらに200kgの豚を1年間育てても、販売利益は120万ドン(約75ドル)だ。なんと、一人当たり1日30円前後で暮らしているのである。
つまり、この家の年収は840万ドン(約525ドル)、月収は70万ドン(約44ドル)で、1人あたりの月収は14万ドン(約9ドル)にしかならない。」
じゃあ、一人当たり8tieuの貯蓄という可能性が無いわけでもないことになる。
ベトナム農家の裕福な暮らし
ところで、ベトナムの農家に関する大きな疑問というのは何かと言いますと、
紅河デルタの農家は意外と裕福に暮らしていて、バイクが2台あって、家には30インチの液晶テレビがあるなんていうのもザラにあるわけです。
私は、これまで年収が5万円前後しかない農家が貯蓄ができるはずがないと思っていて、そうした農家がなぜ十数万円もするバイクを複数所有できるのかが不思議でした。
一人当たりで、年間3万2千円、あるい世帯当たりなら、年間12万円前後の貯蓄が可能なのであれば、バイクを2台所有するのは、それほど難しい話ではない。
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